札幌市の協働事業として始まり今年で13年目を迎える「元気カフェふらっと」です。昨年と今年の2度のコロナウィルス感染対策のための札幌市施設休館のため営業休止(全3ヶ月ほど)となり、売り上げが激減。障がい者の働く場をなんとか継続させたく、今回のチャレンジとなりました。
はじめに
皆さまこんにちは
札幌市の「元気カフェふらっと」と申します。
この度は当プロジェクトをご覧頂き、誠にありがとうございます。
開店までの道のり
2008年、高齢の方や障がいのある方のために役立てて欲しいと札幌市に寄せられた寄付を基にして、札幌市社会福祉総合センターのロビーを活用して障がいのある人の働く場所をつくろうと企画されました。
「欧米では、公共施設には当たり前のように障がいのある人の働くカフェがある」。それを札幌でも実現できないだろうか。そういう思いの学生や地域住民、福祉関係者などが集まり、数回のワークショップを経て、カフェのコンセプト、レイアウト、「元気カフェふらっと」というネーミングなどが決められました。
運営事業者を公募することになり、応募した中から私達「NPO法人地域生活きたのセンターぱお」が選ばれました。そして、2009年1月末にオープニングセレモニーが行われました。
ふらっとの成長
元気カフェふらっとを運営するにあたり、私たちが心がけたのは、いわゆる「福祉の事業所」としての運営ではなく、一般就労と同様の形で、「当たり前の接客業」として運営していこうということでした。
最初から順調だったわけではなく、近隣の専門学校・会社へのPR、フレッシュマン(新入生)キャンペーンなどを実施しましたが、赤字にならない目標金額月額売り上げ100万円には届きませんでした。
どうすれば売り上げが伸びるのか考えていくうちに、お客様の増えない理由はスタッフの気持ちにあることに気が付きます。外部から講師を呼んで接客業の基本から研修を実施したり、日々のお客様との交流を通して、お客様に受け入れられることや働くことの喜びを習得していきました。そういったことがお客様にも伝わったのか、徐々に売り上げが増えてきたのです。こうして、開店から2年を経過した2011年7月に初めて月間売り上げ目標の100万円を達成、翌年2012年度からは年間を通じ月平均100万円をクリアできるようになったのです。
元気カフェのひろがり
このように障害のある人の働く場所としての元気カフェの成功は、札幌市が障がい者就労支援政策の一環として次々と新しい元気カフェを開設することにつながり、現在4店の元気カフェが営業しています。また、札幌市内にたくさんのカフェが障がい者就労支援の事業として運営されるようになりました。私たちの元気カフェふらっとは、その先駆けの一つになれたかな、と自負しています。
札幌市 元気カフェについて
訪れた危機
しかし順風満帆に見えた元気カフェふらっとに危機が訪れます。2018年5月から翌年3月まで、社会福祉総合センターが大規模改修工事に入り、ロビーが使えなくなるというのです。私たちは代替の場所を探したり、従業員の働く場所の保証をどうするかということで、様々な検討を行いました。
結果として、同じ法人で運営している区役所の食堂で、10か月間研修し、4月に復職するということになりました。しかし本当の危機は翌年4月に再開してからでした。
というのも、それまでのお客さんだった社会福祉総合センターの利用団体が、約1年間貸室を使えないということで、違う場所に活動拠点を移してしまっていたのでした。徐々にセンターの利用者が減り、元気カフェふらっとのお客様もじりじりと減っていました。しかし、再開すればある程度は戻るだろうし、新しい利用者も増えるだろうと考えていましたが、実際は、社会福祉総合センター自体の利用者も減ったままでなかなか回復せず、新しい利用団体の方もなかなかお客様にはなっていただけませんでした。
コロナウイルスの拡大
それでも、2020年2月には周年イベントを企画し、徐々に売り上げも上向いてきたと思ったとき、ふらっとを襲ったのが、コロナウイルス感染拡大防止のための社会福祉総合センターの休館でした。
3月に最初の休業、4月に再開したと思ったら、またの休業。再開して上向いてきたと思ったら、札幌市内感染拡大のための外出自粛。この中で、私たちはどうしたらこの「元気カフェふらっと」を継続して運営していけるか検討をし、それまでのNPO法人地域生活きたのセンターぱおによる「札幌市会社協働事業」としての運営をあきらめ、以前の8割の収入でも運営を続けられるように、就労継続支援A型事業に形態を変え、関連会社の株式会社コンパスに経営を移管しました。
今年1月からは株式会社コンパスのA型事業として再出発したのもつかの間、コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言、それに続くまん延防止措置で、またしても社会福祉総合センターは休館、2か月以上の長きにわたり、ふらっとも休業を強いられました。
お客様のお声
「いつも笑顔で頑張られているスタッフさんたちのおかげで気持ちよく利用出来ています」
「大好きな場所です。頑張ってください。」
「コロナが収束し、一日も早く行けることを心お待ちにしております!」
スタッフの声
「元気カフェふらっとは、みんな仲が良く、とても居心地の良い場所です。皆様もぜひお越しくださいませ。」
「とても大切な場所で、これからも続けていきたいです。」
「元気カフェふらっと」を潰したくない!
やっと7月12日に再開した元気カフェふらっとを、私たちはつぶすわけにはいかない、と考えています。それは、一つにはここで働く障がいのある従業員の働く場所と生活を守るためです。現在の障がい従業員6名のうち、4名はここで10年以上働いています。そのうち2名は開店時からの従業員です。
また、このふらっとが、札幌の障がい者の働くカフェの先駆けであり、象徴であると考えるからです。ふらっとが生まれたことで、札幌市内にとどまらず、全道に障がいのある人の働くカフェが生まれました。「カフェ科」のある高等支援学校もできました。この基盤を作ったのが元気カフェふらっとであり、それを私たちは守り抜いていきたいと考えます。
さらに、10年以上運営してきたことで、ふらっとは社会福祉総合センターになくてはならないものになっていると考えます。
実は、開店時には「自由に使えたロビーが狭くなった」という苦情もありました。しかし、今や「顔なじみになった障がい者スタッフたちの顔を見ると元気になれるから来ているのよ。」と言っていただけるお客様ばかりです。スタッフの成長を孫のように温かく見守り、時には励ましてくれる多くのお客様に支えられてこのカフェは成長し、13年もの長い歴史をつくってきたのです。
公共の施設には障がいのある人の働くカフェがある、そんな風景が当たり前になりました。この場を、この文化を私たちは無くしたくないのです。
スケジュール
10月1日 掲載開始
10月31日 掲載終了
リターン品はプロジェクト終了後1週間程度で発送いたします。
リターンのご紹介
1,000円
・お礼のメール
3,000円
・お礼のお手紙
・コーヒー(1杯分)チケット 1枚
※郵送いたします。
5,000円(A)
・お礼のお手紙
・コーヒー(1杯分)チケット 3枚
※郵送いたします。
5,000円(B)
・お礼のお手紙
・コーヒードリップパック(1杯分)×3個
※郵送いたします。
10,000円(A)
・お礼のお手紙
・コーヒー(1杯分)チケット×10枚
※郵送いたします。
10,000円(B)
・お礼のお手紙
・コーヒードリップパック(1杯分)×10個
※郵送致します。
資金の使い道
皆さまにご支援頂きました支援金につきましては、サイト手数料や商品発送料などをの除き、全て、店舗運営費として大切に使用させて頂きます。
最後に
開店からずっといるスタッフが多く、お客様から孫のように成長を見守られてきました。
ふらっとは、障がい者が働く姿を、一般の方に見て頂けるとても貴重な場所です。
そんな誰からも愛されているふらっとを存続させるため、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
【元気カフェふらっと】
名称:げんきカフェふらっと
住所:北海道札幌市中央区大通西19丁目札幌市社会福祉総合センタ-1階
電話:011-613-0215
リンクは
こちら