児童養護施設の子どもたちが自尊感情や自己肯定感を確かに感じることができる、仲間とともに目標を持ち、喜びを分かち合うことができる、そんな場所を提供できないかと考え、児童養護施設フットサル大会「第5回エスペランサカップ」を企画するに至りました。
※この事業は、令和4年度の大阪府福祉基金地域福祉振興助成金の交付を受けて実施しています。
※児童養護施設はヴェールに包まれた世界で、守秘義務が絶対となります。子どもたちに関する写真を掲載することも出来ません。ご了承ください。
NPO法人エスペランサ
私は2015年8月10日に任意団体Esperanzaを結成し、大阪府下の児童養護施設を訪問し、子どもたちと関わったり、職員さんとお話しさせていただいたりしました。
「子どもが好き」というシンプルな動機から始まったこの団体。約2年半この活動を続け、たくさんの問題に直面してきました。これらの問題を解決していきたく思い、2017年7月7日にNPO法人エスペランサを設立しました。
NPO法人エスペランサは、施設で暮らす子どもたちへ胸の躍るコンテンツを提供し続ける団体です。
関わる子どもたちが笑顔になり、その笑顔が生きていく力に変わり、いずれはしっかりと社会に貢献する個人として、自立した生活を実現していく。
その過程を側で見守り、時には手助けをしながら、ひとつでも多くの巣立ちを成功させていくことが私たちの使命です。
エスペランサとは希望です。
私たちをはじめとする色々な人との関わりの中で、子どもたち自身が未来や外の世界へ『希望』を見出してほしいという想い。
そして、担い手が減り、衰退していく社会にとって、子どもたち自身が社会全体の『希望』になっていってほしいという願い。
この両方の実現を目指し、私たちは日々活動しています!
※NPO法人エスペランサのスタッフです
慈愛活動の内容
・幼児のお世話・小学生のお世話・学習支援・ダンスレッスン・園祭ボランティアスタッフ・クリスマス会主催・お絵かきボランティア・フットサルの指導・ヘアカットボランティア・合同運動会ボランティアスタッフ・お米の寄贈・合同女子バレーボール大会審判ボランティア・物品提供の仲介・お菓子の寄贈・クリスマスプレゼントの寄贈・新小学一年生へ学用品の寄贈・チャリティライブ主催等
エスペランサが取り組む課題
施設の子どもたちは、18歳(特例として22歳)までは施設で暮らすことができますが(高校へ進学しなければ中学卒業で施設を出ます)、それ以降は自分ひとりで生きていく必要があります。
しかし、それを支えきれる国の仕組みはまだ整っておらず、途方に暮れる子どもたちがまだまだ多いというのが現状です。
矛盾点:なぜ高校へ進学する子どもたちは施設に残れて、進学しない子どもたちは施設を出なければいけないのか?
施設で生活すると、日課がすべて決められます。自己決定の機会が与えられ難くなっている。イコール自信をもてないにつながります。子どもが主体的に自分らしく生きる機会が与えられ難くなっています。これは施設が悪いといっているのではないです。施設というのは必要な場所です。
施設で安心・安全を保障され、規則正しく生活をしてきた子どもたちが、ある日を境に施設を出ます。そうすると子どもたちは社会の荒波に対応できないという現状が待ち構えています。多くのNPO団体が、アフターケア、自立支援に取り組んでいるのが現状です。
施設を出た子どもたちが困る事
・住宅(保証人がいない)
・仕事(続かない)
・知らなければ夢をもつこともできない
親に育ててもらえなかった子どもたちは、「自分は誰かにとって必要なんだ」ということを心の中で認めにくくなります。
そして出会いや情報に触れる機会は自ずと少なくなり、夢や目標を持つことも難しくなっていくのです。
・子どもたちの気持ちをくじく現実
施設出身の子どもたちが大学に行こうと思うと、高校に行きながら入学資金を貯め、すべての家事とアルバイトを両立させていく必要があります。
その過酷さは大学の進学率や中退率に大きく現れています。
「大学進学率」
全国平均 53.2% 児童養護施設児 12.3%
(全国平均の4分の1以下)
「大学中退率」
全国平均 2.65% 児童養護施設児 6.20%
(全国平均の2倍以上)
・闇に飲み込まれていく子どもたち
支えのない社会で行き場をなくした子どもたちの中には、生きることを諦めたり、闇の深い道を選ばざるをえなくなることも子どもたちもたくさんいます。
そんな社会の隙間を埋めていくような仕組みが必要とされています。
『大阪の全児童養護施設で生活する子どもたちを
対象にフットサル(エスペランサ カップ)大会を開催』
児童養護施設で生活する子どもたちを対象にJ-Green堺にてフットサル大会を開催し、子どもの身体的能力の健康増進、身体的能力の保持を図り、児童養護施設の子どもたちの育ちを支援したいと考えています。施設の子どもたちは、日頃サッカーの練習をしているにもかかわらず、競い合う機会があまりありません。私共エスペランサは、施設児童に目標を設定し、努力するという経験の素晴らしさを体感してほしいと思っています。
目的
・子どもたちの自尊感情・自己肯定感の引き上げを図る
・スポーツを通して、子どもたちの健全育成を図る
・勝ったときの喜び、負けたときの悔しさ、諦めないという気持ち、感謝の心
・夢や希望を持つことが難しい子どもたちに、エスペランサカップを通じてプロサッカー選手を目指す夢を持つ“きっかけ“を作る
・チームプレイ、役割分担の素晴らしさ
すぐに結果が目で見えるものではないかもしれませんが、エスペランサ カップが施設で生活する子どもたちにとって良き経験値の一つになります。
なぜフットサルなのか?
私たちエスペランサは週に一度、施設で生活する子どもたちとフットサルをしています。そこで見た子どもたちの熱い眼差しに強く心を打たれました。子どもたちは皆、真剣です。試合に負けて涙を流す子どももいます。
【大会要項】
主催:NPO法人エスペランサ
協力:大阪府社会福祉協議会 児童施設部会
JSC SAKAI
株式会社ミカサ MIKASA
シュライカー大阪
FC TIAMO枚方
日時:2022年9月23日(金祝)※雨天決行
・集合時間 9:00
・開会式 9:30
・閉会式 15:30
場所:JGREEN 堺
参加年齢:小学1年生~小学6年生の男女
参加資格:大阪府下の児童養護施設で生活する子どもたち
(但し、同法人であれば児童心理治療施設の子どもたちの参加も可)
里親のもとで生活する子どもたち
参加人数:1チームにつき出場する選手は5名
(ゴールキーパー[ユニフォームが違う選手]含む)、その他控え選手5名
参加費:無料
支援金の使いみち
当日は、フットサル場(屋根有3面、なし2面)を借り、講師、審判に来ていただく予定です。上位3チームにはトロフィーを贈呈。MVP・MIP選手には記念品の贈呈。
備品として、看板、プラカード、ボール、ホイッスル、救急備品などを準備します。その他、スタッフ駐車場、損害保険などの手配も行います。
1、会場費 214,800円
(会場・・・ J-GREEN堺)
2、大会運営費 約300,000円
3、保険料など 91,000円
合計 約605,800円
※余剰金が発生した際は、子どもたちへの参加賞やお弁当・お茶代に充てさせていただきます。
実行スケジュール
2022.4 施設の予約(フットサル場、屋根有・屋根なしのクラブハウスの予約、駐車場の予約)
2022.5 会場の下見と詳細の会議
2022.6 講師、審判依頼
2022.7 各種参加賞等の注文(大会Tシャツ、参加賞、盾、メダル、ボールの注文)
2022.8 備品、看板等の購入(看板、プラカード、スコアブック、救急部品、文房具類購入)
2022.9 損害保険加入
2022.11 報告書作成
最後に
私は残り人生を懸けて施設の子どもたちと関わっていきたいと考えます。
慈愛活動で仲良くなった子どもたちに、今後も向き合っていきます。
子どもたちの心に寄り添い、いつでもなんでも話を聞いてあげれるような存在になりたいと思います。子どもたちに寄り添う大人は必要です。
今回のエスペランサ カップは法人設立後初めての企画となり、NPO法人主催で大阪府全域の施設を対象に主催する前例がないというところから、なんとしても成功したいと思っております。
お問い合わせ先
【団体名】NPO法人エスペランサ
【代表者】岡﨑 憲司 おかざき けんじ
【住所】〒576-0016 大阪府交野市星田8丁目47番地9号
【TEL】072-895-7560
【FAX】072-895-7570
【MAIL】info@e-speranza.net
【HP】https://www.e-speranza.net/