子供たちの未来のために! ネパールでなかなか手がつけられていない、ゴミや医療廃棄物処理の施設建設にみなさんのご協力をお願いいたします!
子供たちの未来のために! ネパールでなかなか手がつけられていない、ゴミや医療廃棄物処理の施設建設にみなさんのご協力をお願いいたします!
はじめまして、私はプロジェクトの代表を務めるアディカリ ディリップと言います。
最初に日本ではちょっとみなさんには信じられないような写真をお見せしてしまいましたが、ネパールでは行政によるゴミや廃棄物回収の施策が遅れていて、街のなかや空き地、河川敷などにあたりまえのように投棄されています。
今回、クラウドファンディングで日本のみなさんにご支援をいただきたいのは、母国ネパールで今、問題になっている、ゴミや医療廃棄物の処理のための施設の建設に必要な資金の一部です。
具体的には、ネパールの首都カトマンズの東に位置するバクタプルというところに廃棄物処理施設を建設するため、ネパール政府からの認可取得、建設予定地の手配もすませました。
現在、廃棄物を処理し有用な炭に変化させる機械を日本の工場で委託製造中なのですが、医療廃棄物の処理方法が変更になり、ゴミと医療廃棄物の2系統に分別して破砕機にかけることとなったため、仕様変更に追加の費用が必要となりました。
今回はこの費用(全体で3500万円くらいかかる予定です)のうちのほんの一部でも、みなさんからのご支援をいただければと思い、まずは100万円の目標額を設定しお願いをさせていただきました。
これから、私の自己紹介、プロジェクトを立ち上げるきっかけとその内容、そしてこのプロジェクトが実現した時にどのような素晴らしいことが起きるかについて、私の夢をお話させていただきます。
母国ネパールへの恩返し。生まれ故郷の子供たちのためにできることをいろいろと考えてきました。
私はネパールで生まれ、2008年に21歳で来日、都内のインド・ネパール料理店で働きはじめて、今は水道橋の店の店長を務めています。
日本で生活をはじめてすぐに感じたのが、母国ネパールとの文化水準の違いです。きれいな水をどこでも飲むことができる、車が赤信号できちんと止まり、子供たちは手をあげて横断歩道を渡る…次々に目にするこうした日本では当たり前の光景が、ネパールではまったくありえないことでした。
もし、ネパールの子供たちが学校でパソコンを使えたら、ネットでこうした光景を自分の目に焼きつけ、大人になったら日本のような素敵な国を作ろうとがんばってくれるのではないかと思いました。そこで、「子供たちに世界を見せる」という目的のため、NPO法人「サイド・バイ・サイド」に協力してもらい、日本から中古パソコン15台を自分の母校に送ってもらい、その費用を提供しました。
また、送っただけでは誰も操作できないので、インストラクターを手配してパソコン勉強会を現地で開催しました。
また、日本の人たちが電車の中で熱心に本を読んでいるのを見て感動したことがきっかけで、カトマンズで2000冊の本を集め、送料を負担して図書館のない地元の小学校に送ってもらうことも行いました。
今、私は日本に来て働くことで、祖国に住む人たちよりもとても恵まれた生活を送っていると感じています。そして、自分だけがこうした環境で満足するだけでなく、自分のできる範囲で少しでも母国への恩返しができないか、そして特に子供たちのために何かできることがないかをいつも考えています。
プロジェクトを立ち上げたきっかけ…
ゴミや医療廃棄物をなくして、カトマンズの街を日本のように美しくしたい。
ネパールは北にヒマラヤ山脈を擁する内陸国で、多くの世界遺産と自然に囲まれた美しい国です。
首都カトマンズは標高1,300mに位置しており、面積は600km²と東京23区の面積より少し小さいぐらい、また人口は推定約120万人弱で、これは仙台市と同じぐらいの人口だそうですが、廃棄物処理施設の建設にはまったく手がつけられておらず、街中の街路や河川にゴミが散乱しています。
もちろんゴミの回収は政府も行っていますが、回収も衛生処理もまったく追いついていません。また医療廃棄物でさえ、一般ゴミと一緒にそのまま空き地や河川敷に投棄されています。医療廃棄物の中には、針やアンプル、伝染性の細菌、化学薬品の空き瓶などの危険な物も含まれており、これらは下水汚染や粉塵による健康被害だけでなく、蝿の大量発生にもつながっていて、感染症の発生など特に子供たちの健康問題に大きな影響を与えています。
今、私が日本で住んでいる街は、ゴミが散乱することもなく、とても美しく、とても清潔ですが、1950年~60年台の日本は公害大国といわれ、東京でもゴミが風に飛散し、蝿叩きが子供の仕事で、ダイオキシンによる光化学スモッグにより日中は外出禁止、学校の保健室は眼や喉が痛くて泣いている子供たちでいっぱいだったと聞きました。
私は、今の美しく清潔な日本が大好きです。そしてここまで努力して、きれいな街をつくりあげた日本人は神様だと思います。
私はネパールを、日本のように清潔な国にしたいと強く思うようになりました。
お店のお客さんのつながりで、ひとりではできないことにたくさんの日本の人たちが協力してくれる。
私は日本に来て、インド・ネパール料理店で働いてもう13年になります。その間にたくさんのお客さんと知り合いになり、またそこからつながった人たちにもたくさん協力してもらい、先にお話したネパールの子供たちへのパソコンの寄付や、さらに日本で使い終わったランドセルの寄付プロジェクトなどをすすめることができています。
今回のプロジェクトも、そうしたご縁でスタートしました。
2011年にネパールに一時帰国した時には、ネパールの街なかで投棄されているゴミの写真を、観光客が撮っている光景を何度も目にしてショックを受けました。
自分の力でなにかできることはないかと考えていたのですが、ネパールはインフラも、人の意識も、なにもかもが整っていません。日本のゴミ処理と焼却技術、排ガス処理技術は世界一ですが、今のネパールで、自力で改善していくことはとても困難なことです。
そんななか、2015年のネパール地震のあとに母国に一時帰国しました。その時に、日本のお店に来てくれているお客さんの紹介で、廃棄物処理設備の開発・製造に携わる日本人の方とお目にかかり、その方から廃棄物の炭化処理システムを使った新しい処理技術のことを知りました。
炭化処理システムであれば、日本の清掃工場よりもシンプルな設備で処理量を高めることができ、金属以外の分別も不要、しかも有益な燃料炭、活性炭、炭素肥料を生み出すことが出来るのです。このシステムは、日本でもこれから実用化される新しい技術とのことでした。
プロジェクトの内容…
ネパールでの炭化処理による廃棄物処理施設建設の実現を目指す。
そこで私は、すぐにネパールでの炭化処理施設の建設実現にむけて取り組むことにしました。
現地のパートナーとともに処理施設の設置と運営のための法人(Khwopa Environmental Conservation and Research Center Pvt Ltd.)を作り、ネパール政府と交渉して廃棄物処理施設の設置・運営の認可を取得、そしてカトマンズから東へ12km離れたところにあるバクタプルに、建設予定地の手配もすませました。
現在は廃棄物を処理し炭化させ、さらに肥料や活性炭をはじめとする様々な製品にリサイクルが可能なK2新炭というものに変える処理機械を手配し、日本の工場で委託製造中です。
残念ながら新型コロナウイルスの影響で現在プロジェクトは一時ストップしていますが、一日も早く完成した機械をネパールの現地敷地に搬入し、早く廃棄物処理施設を完成させたいと思っています。
廃棄物処理施設の建設費用の一部に日本の人たちの支援を。
バクタプルでの廃棄物処理施設の建設にあたっては、個人の資金のほかに、現地に作った法人への融資などをあてる計画になっています。
一方、当初予定していた計画から、具体的にはゴミと医療廃棄物と2系統に分別し、破砕機にかけることとなり、設置する機械の仕様が変更となり、追加の費用が必要となりました。
今回のクラウドファンディングでは、この2系統の破砕機の設置費用の一部について、みなさんからのご支援をあてることができたらと考えています。
今回のクラウドファンディングでのよびかけをひとつの契機として、ネパールという国のことや、ネパールがかかえている廃棄物・ゴミ処理の問題について、日本でももっとたくさんの人に関心を持ってもらえるようになればというのが私の願いです。
(タイに設置されている炭化処理機械 / K2 Technology Co., Ltd.提供)
プロジェクトの展望・将来の夢…
ネパールをはじめ周辺国での廃棄物処理問題の解決と、子供たちの未来にむけて
建設予定の廃棄物処理施設では、1日15トンのゴミ・医療廃棄物を処理し、5トンの炭化物を産生することが可能との試算結果が出ています。また、産生された炭化物は、さらに炭素肥料や炭石鹸その他のリサイクル品として再活用にもつなげることができればと考えています。
そして近い将来には、工場のオペレーション費用はゴミや医療廃棄物の回収手数料でまかない、産出した炭化物は炭素肥料の形で地元の農家に無料で配るとともに、将来的にはネパール全土でも安く提供できるようにできたらと考えています。
そして炭化物は、水を浄化する水フィルターとしても活用できるので、飲み水にも使われている汚染された川の水を、ヒマラヤを水源とする元のきれいな水に戻し、みんなが安心して使えるようになることも私が是非実現させたい夢の一つです。
現在計画中の施設の処理能力は、ネパールの廃棄物処理問題すべてを解決するほどの規模のものではありません。しかし、このプロジェクトがモデルケースとなって、政府や地域の人たちをはじめ、多くの人に知ってもらうことが大切だと思っています。
そのため施設は、地元の子供たちや学生だけでなく、ネパール全土や北インド、バングラディッシュなど近隣の国の人達にも見学にきてもらい、地元でも広げていってもらうことが理想です。
このプロジェクトが、今後のネパールやアジアの廃棄物処理問題の解決につながっていくことになれば素敵だなと思っています。
最後に、ネパールの子供たちの将来のためにも、街や川にゴミが散乱することもなく、日本のように美しく、清潔な国になってくれることが私の願いです。
みなさまからのご協力を、どうぞよろしくお願いいたします。
【プロジェクト終了要項】
●オープン完了予定日
2022年1月予定
●建築・改修場所
ネパール国バグマティ・プラデーシュ州バクタプル郡バクタプル10
●建築・改修後の用途
ネパールで初めての医療廃棄物ほかの廃棄物処理場の建設